【医師が解説】いつも同じ分け目で薄くなるのもAGAなのか
長年、センター分けの髪型をしてきたことが原因だと思うのですが、分け目周辺の髪が薄くなってきました。
生え際や頭頂部については、薄いという印象はありません。AGAの分類表にはないパターンなので、これはAGAではないと思うのですが、どうなのでしょうか?
まず、AGAかどうかについては、症状をきちんと診たうえで経過についてお話を伺わなければ何とも言えません。同じ髪型を続けていて分け目周辺の髪が薄くなってきたとの事ですが、いくつか原因は考えられます。
1つ目として考えられるのは、加齢によるボリュームの変化です。加齢と言ってもなにもお年寄りの話しなどではなく、人間とは常に成長とともに毛量が常に変化するものだという事です。20代以降ハリやコシが無くなって来れば分け目が広くなって見える事もありますし、40代以降実際に老化で髪が痩せてくれば、もちろんそれで分け目が薄くなって見える事もあります。10代のころの様な密度も高くハリコシのある頭髪が、20代以降少しづつ変化していくのです。
2つ目に考えられるのは、物理的な圧迫による薄毛の症状です。牽引性の脱毛の一種と言えると思いますが、同じ方向に引っ張った状態が続くことで起こる薄毛の症状です。代表的なものとすれば、女性がポニーテールなどのひっつめた髪型を長く続ける事で、生え際が引っ張られて薄くなってしまうケースなどがあげられます。長年オールバックにしていた男性や、同じ位置で分け続けた場合などでも同様の事が起こる場合がありますから、それが原因で分け目が気になるようになったのかも知れません。対応としては、やはり髪型を変えるよりありません。分け目などは、定期的に変えてあげると良いでしょう。
3つ目としては、AGAの場合も考えられます。AGAの進行により髪の密度が粗くなる事で分け目の密度も粗くなり、どこで分けても地肌が気になるという事も考えられます。どちらにしても、気になるようであればお近くの医師にご相談いただくか、どなたかお話しの出来る方が居れば、鏡越しでなく直接見て確認をして頂くのも一つの方法でしょう。