生え際の後退は回復可能?原因と対策
生え際は頭頂部と並んで薄毛を発症しやすい部位であり、多くの方が生え際の後退に悩まされています。生え際の後退は顔や雰囲気の印象を変えてしまうだけえなく、人目につきやすい問題もあります。
今回はそんな額がなぜ後退してしまうのかその原因や対策についてを解説します。
生え際が後退する原因
生え際の後退には複数の原因が存在すると考えられていますが、主として以下のようなものがあります。
5αリダクターゼの影響
5αリダクターゼとは人間の体内に存在する酵素で、男性ホルモンであるテストステロンをジヒドロテストステロンに変換する働きを持ちます。
5αリダクターゼにより生成されたジヒドロテストステロンが頭皮の毛乳頭に作用すると、毛母細胞の細胞分裂が抑制されて脱毛を引き起こします。
生え際にはこのように薄毛発症の原因となる5αリダクターゼが特に多く存在しているため、ジヒドロテストステロンが過剰に生成されてしまい脱毛が発症しやすい環境にあるといえます。
毛細血管が少ない
血液は毛根に酸素や栄養素を供給する重要な働きをしています。
このため、頭皮に十分な血液が行き渡らないと毛髪の正常な発育に支障をきたし、脱毛が発症する原因となります。
頭皮の血管は細い毛細血管であり、通常の血管と比べると栄養の運搬量が少ないとされていますが、生え際をはじめとする前頭部は特に毛細血管の分布が少ないと言われています。
このため生え際の毛根は栄養不足になりやすい状態にあり、わずかな血流の悪化などが原因となって脱毛が進行してしまう可能性があるのです。
皮膚が固くなりやすい
頭皮が固くなると血行が悪くなり、毛髪に対しても悪影響を及ぼします。
生え際には前頭筋と呼ばれる筋肉が存在しますが、加齢やストレスなどでこの前頭筋が衰えると頭皮が突っ張って固くなり、血流が悪くなって薄毛や脱毛につながります。
後退した生え際は回復できる?
上記のような理由により、生え際は薄毛が発症しやすい環境にあるため、後退してしまった生え際を回復するのは一般に難しいと言われています。
頭頂部などでは比較的容易に治療効果が期待できますが、生え際の薄毛を短期間で改善させることは難しく、長期に渡って根気よく治療を続ける必要があります。
生え際の後退の回復には正しい治療方法を選択することも非常に重要です。インターネットではM字ハゲ専用の育毛剤なども発売されており話題にはなっていますが、こうした育毛剤が効果を発揮するのは通常、軽症例に限られます。
生え際が重度に後退してしまった方では後で説明するようなプロペシアなどの発毛剤や自毛移植などの大がかりな手法が必要になるため、ご自身の頭皮の状態を見極めたうえで正しい治療法を選ぶ必要があります。
生え際の後退は治療不可能ではありませんが、他の部分よりも回復が難しいことは確かです。
効果を焦らずに腰を据えて治療に取り組む必要があることはしっかりと理解しておくようにしましょう。
生え際が気になるのはあなただけじゃない!
生え際の後退について悩みを抱えている方は多数います。
実際の声を参考にしてみましょう!
生え際後退した気がする
— 陰きんちょ (@Kincho072) 2017年11月17日
でこの生え際薄い。
— ぴな丸 (@mazendastar) 2017年9月21日
一ヶ所だけとても薄い。
だから目立つ。
でも、分け目変えても目立つのは全体的に うすらハゲになって来た?髪が細くなった?
ちょっと前から思ってたけど私前髪の生え際薄いかも。。。
— マリコ (@marikoroll) 2017年9月19日
自分で変化に気づく方も多いようで、額の高さを図っている方もいれば、髪質の変化に気づく方もいらっしゃいました。額の後退について悩んでいる方は男性、女性含めてたくさんいます。
それでは気になる額の後退はどうすればいいのか、その対策をチェックしていきましょう。
生え際の後退対策
生え際の後退を防ぐためにはどのような対策をとるべきなのでしょうか。
以下に症状別のお勧めの対策法をご紹介いたします。
後退が軽度の場合
生え際の後退がごくわずかという方や、現時点では後退していないものの将来の後退に備えたいという方は、育毛剤の使用や生活習慣の見直しにより対処することが可能です。
育毛剤は頭皮の毛乳頭に作用して毛母細胞の細胞分裂を促進させ、発毛を促す効果があります。
これによって、栄養不足に陥りやすい前頭部の毛髪の発育を促進することが可能になります。
また、育毛剤には殺菌作用を有するものもあり、乾燥などでバリア機能の低下した前頭部で細菌の繁殖を防ぐ働きをします。育毛剤の使用と平行して食事や睡眠などの生活習慣の見直しも行うこともお勧めします。タンパク質・ビタミン・ミネラルをバランス良く含んだ食事を摂ることで毛髪にもしっかりと栄養が行き渡るようになります。
また、スナック菓子や揚げ物類などのトランス脂肪酸を含む油物の摂取は頭皮に悪影響を与えるため、極力控えるようにしましょう。
同様に喫煙や過度の飲酒も頭皮にダメージを与えてしまうため、この機会に禁酒・禁煙を心がけると良いでしょう。
適切な睡眠時間を確保することも大切です。早寝・早起きを心がけることで成長ホルモンの分泌量も増え発毛促進効果をもたらします。特に、入眠から3時間は成長ホルモンの分泌量が増えると言われているため、できるだけ早く布団に入る習慣を身につけると良いでしょう。
固くなった前頭部の筋肉をマッサージで良くほぐしてあげることも生え際の後退に有効な手段です。
頭皮を揉みほぐすことで停滞していた血液が良く流れるようになります。また、洗髪前によくマッサージをすることで毛穴に詰まった汚れや皮脂を洗い流しやすくなるという効果も期待できます。
ただし、マッサージをするときに爪を立てたり力を強く入れすぎたりすると頭皮を傷つけて逆効果になってしまうこともあるので十分に注意して行うようにしてください。
すでに後退が進んでいる場合
すでにある程度後退が進んでしまっている方では、育毛剤による対策だけでは不十分であり、より強力な発毛剤を使用する必要があります。
生え際の治療には特に男性ホルモンであるジヒドロテストステロンの働きを抑えることが必須であり、プロペシア(一般名:フィナステリド)やザガーロ(一般名:デュタステリド)などの5αリダクターゼ阻害剤と呼ばれる発毛剤の服用を検討されることをお勧めします。
また、血行を促進するための発毛剤であるミノキシジルも併用するとさらに効果が高まります。
ただし、これらの発毛剤は治療効果が強い反面、副作用のリスクも高いとされています。人によっては適さない場合もあるため、服薬に際しては事前に専門のクリニックで医師としっかり相談することが大切になります。
また、これらの発毛剤による治療に加えて、上で説明したような生活習慣の見直しも大切になることは言うまでもありません。
かなり後退が進行している場合
生え際の後退がかなり進行しており、頭頂部付近にまで達してしまっているという方では発毛剤による治療では十分な効果が期待できないこともあります。
そうした方では自毛移植やHARG治療法と呼ばれる、より積極的な治療法を選択する必要があるかもしれません。
自毛移植は自分の後頭部から採取した毛髪を、薄毛を発症している生え際に移植する方法です。自己の毛髪を用いるため拒絶反応が起きにくく、高い治療効果を期待できます。
FUE法と呼ばれるメスを用いない自毛移植の術式を選択すれば傷跡も目立たず侵襲性も低いため、社会人の方でも比較的容易に施術を受けることができます。
HARG治療法とは再生医療の一種で、幹細胞から抽出した成長因子のタンパク質を頭皮に注入することで毛母細胞を成長期へと移行して発毛を促進させる方法です。
高い発毛力や持続力をもつことで知られており、治療期間も半年程度と短いことから忙しい社会人の方でも選択できる治療法です。
ただし、自毛移植やHARG治療法といった手法は発毛剤と比べてより強い効果を期待できる一方で、治療費の高さが大きなデメリットとなることには注意が必要です。
薄毛治療は基本的に保険の効かない自由診療であり治療費は全額自己負担となります。
これらの治療を受けると通常、数十万~数百万円の治療費が発生すると言われているため、経済的に余裕のある方や他の治療法では効果が期待できないほどに生え際の後退が進んでしまった方にのみお勧めできる手段と言えるでしょう。
まとめ
額の後退については、どの程度後退してるかに合わせて対策方法が変わります。
また、体質や治療予算によって治療方法も変わってくるので、どの程度治療したいかをしっかりと医師と相談しつつ治療方法を決めましょう!
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