ヘアサイクルとは
髪の毛の一生はヘアサイクル(毛周期)によって管理されています。
その仕組みについて解説します。
髪の一生をコントロールするヘアサイクル
髪の毛は一生伸び続けるわけではないのをご存知でしょうか。
一定期間伸び続けたあとは成長が止まり、やがて抜けていきます。
髪が抜け落ちた毛穴からはまた新たな髪の毛が生え、この一連の流れを繰り返します。
これがヘアサイクル(毛周期)です。
ヘアサイクルは「成長期」「退行期」「休止期」の3つから成り立つ
ヘアサイクルは「成長期」「退行期」「休止期」の3つから成り立ち、それぞれの期間で髪の毛の状態が異なります。
【成長期】
この時期の毛穴には、休止期で成長が止まり間もなく抜ける髪の毛と毛根部分に髪の毛の種と言われる「毛芽」の二つが存在しています。
この毛芽がやがて毛母細胞へと変化します。
毛乳頭細胞から毛母細胞に対して発毛シグナルが発信されると毛母細胞が細胞分裂し、新たな髪の毛となります。
新たな髪の毛がどんどん伸びることで古い髪が抜け落ち、生え変わりが起きます。
成長期中に毛細血管から運ばれた栄養や酸素などの状態が髪の毛の状態に大きく影響します。しっかりと栄養を吸収することができれば、太く丈夫な髪の毛が作られていきます。
正常なヘアサイクルであれば成長期の期間はおよそ2年~6年となりその間に髪の毛は成長し続けます。
成長度合いについては個人差がありますが、1日辺りおよそ0.3mm~0.5mm程度伸びるとされています。1ヶ月にするとおよそ0.9cm~1.5cm伸びることになります。
【退行期】
成長期の期間を過ぎると髪の毛は成長が止まり、退行期に入ります。
退行期の期間はおよそ2週間~3週間とされており、その間に毛根部分がどんどん縮小していきます。
今までしっかりと根を張っていた毛根部分が縮小するため、抜けやすい状態となります。
【休止期】
退行期が過ぎ休止期に入ると縮小していた毛根部分が完全に退化し、活動を休止します。
期間はおよそ3ヶ月~4ヶ月となっており、その間にシャンプーやスタイリングの際に抜け落ちたり、成長期に切り替わり新たな髪に押し出されることで自然と抜けていきます。
髪の毛ごとにヘアサイクルが異なる
ここまで紹介してきた「成長期」「退行期」「休止期」ですが生えている髪の毛すべてが同じヘアサイクルで生えているわけではありません。
日本人の毛髪平均本数はおよそ10万本程度とされています。
その内の85~90%が成長期、1%退行期、10~15%が休止期であるとされています。
ヘアサイクルが髪の毛毎にずれていることにより、髪の毛のすべてか休止期に入り抜け落ちたりすることもなく髪が生えた状態のまま生え変わりがおきます。
なお、生え変わりについては毎日起きます。
個人差はありますが、正常な状態であっても1日当たり50本~100本程度抜け落ちていくとされています。