ミノタブの効果が現れる期間はどれぐらい?服用期間や副作用は?
AGA治療薬や育毛剤として人気のあるミノキシジルタブレット(通称ミノタブ)。
錠剤タイプなので手軽に服用できることや、身体の中から成分を吸収できることから薄毛に悩む多くの方に各種クリニックで処方されています。
ミノタブには2.5mg錠、5mg錠、10mg錠の3種類があり、それぞれ有効成分であるミノキシジルの配合量が異なります。
ミノタブの服用に当たり「服用してどれぐらいで効果がでるのか」「副作用はどうなのか」「高濃度のミノキシジルの方がいいのか」など疑問に思うことも多いのではないでしょうか。
今回は、そんなミノタブの効果が現れるまでの期間や副作用、違いについて解説します。
ミノキシジルよりも効果が期待できるミノキシジルタブレット(ミノタブ)
ミノキシジルタブレット(ミノタブ)はミノキシジルを有効成分とする内服用の薄毛治療薬です。
同じミノキシジルを有効成分とする有名な医薬品に大正製薬のリアップがありますが、リアップは薬液を頭皮に直接塗布する外用薬です。
これに対してミノタブは錠剤タイプの内服薬となっており、体内から成分が吸収されることからリアップと比べてもより強力な効果をもつとされています。
ミノキシジルはもともと降圧剤として開発された薬であり、血管の拡張作用を有しています。
ミノタブを内服すると、消化管から吸収されたミノキシジルが血流に乗って頭皮に行き渡り、頭皮の血管平滑筋に作用することで血管を拡張させます。これにより血流が増加し、多くの栄養成分が毛母細胞に供給されることとなり、毛母細胞の分裂が活発化することによって発毛・育毛が促進されるのです。
ミノキシジルは日本皮膚科学会によるAGA診療ガイドラインでもAランク=「行うように強く勧められる治療法」に分類されており、信頼性の高い治療法として位置づけられています。
ミノタブの効果が出るのはいつから?
通常、ミノタブの服用を開始してから効果が出るまでには6ヶ月程度かかると言われていますが、早い人だと3ヶ月程度で効き目を実感できるようになります。薄毛の改善の度合いには個人差がありますが、1~3年程度服用を続けることでほとんどの人が発毛効果を実感できると言われています。
ミノキシジルがAGAや薄毛に効果を発揮する理由
ミノタブはAGAをはじめ様々なタイプの薄毛に治療効果を示しますが、特に頭頂部の薄毛に対する改善効果が大きいと言われています。
これは、頭頂部の薄毛は毛母細胞の栄養不足によるところが大きいとされているためです。
育毛剤などの栄養成分を頭頂部に塗布することでもある程度は栄養不足を補うことができますが、外用薬だと吸収される量にも限りがあるため、ミノタブのような内服薬を用いることで隅々まで栄養を行き渡らせることが可能となるのです。
薄毛や抜け毛の状態によってはAGAの原因となるジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する効果があるフィナステリド(プロペシア)と併用する場合がありますが、頭皮の栄養状態と血行を改善するミノタブの服用だけで十分な治療・育毛効果を実感できる場合もあります。
ミノタブには2.5mg錠、5mg錠、10mg錠の3種類がある
ミノタブは有効成分であるミノキシジルの含有量の違いにより、2.5mg錠、5mg錠、10mg錠の3種類が発売されています。一般に含有量が多いほど効果が強くなり、値段も高くなります。
ただし、価格に関しては若干注意が必要です。ミノタブは保険医療の対象外であり、薬価(国が決定する医療用医薬品の公定価格)が定められておりません。このため、メーカーにより価格が大きく異なる場合があり、成分量と価格が必ずしも相関していません。
例えば、A社のミノタブ5mgよりもB社のミノタブ2.5mgの方が1錠当たりの価格が高額になるといった事例もあるため、治療費を抑えたい方は処方時にそのあたりも確認すると良いでしょう。
ミノタブ2.5mg錠、5mg錠、10mg錠の違い
ミノタブには2.5mg錠、5mg錠、10mg の3種類の規格があり、有効成分であるミノキシジルの配合量が異なりますが、一般に医薬品は含まれる成分量が多くなるほど効果が強くなり、値段も高額になります。このため、ミノタブの効き目も2.5mg錠、5mg錠、10mg錠の順に効果も強くなると考えられます。
ただし、効果が強くなるということはそれだけ副作用のリスクも増大することを意味します。このため、特に10mg錠では成分量が多い分、副作用のリスクも大きく、服用に際しては細心の注意を払う必要があります。
それでは、実際クリニックでミノタブを処方する際、この3種類をどのように使い分けているのでしょうか。以下、それぞれの規格の特徴について解説していきます。
ミノタブ2.5mg錠の特徴
ミノタブ2.5mg錠は有効成分の含有量が最も少ない規格であり、効果や副作用のリスクについても最小であるとされています。
とはいえ、ミノタブ2.5mg錠にはほとんど効き目がないということではなく、発毛効果を実感されている方も多くいらっしゃいます。また、副作用のリスクが小さいことは大きなメリットであり、ミノタブ2.5mg錠であれば高齢の方や女性の方でも比較的安心して服用することができます。
ミノタブはもともと降圧剤として開発された薬であるため、頭皮だけでなく、血圧や心機能にも影響を与える可能性があります。
このため、血圧や心臓の治療を受けられている方や生理機能の低下している高齢の方が服用する場合はリスクを最小限に抑えるためにミノタブ2.5mg錠が勧められます。
また、ミノタブでは多毛の副作用が高頻度で発現することでも知られています。こうした副作用を回避するために、特に女性の方ではミノタブ2.5mg錠の服用が勧められることもあります。
ミノタブ5mg錠の特徴
ミノタブ5mg錠は現在最も多くの人に処方されている規格になります。効果や副作用の大きさの点ではミノタブ2.5mg錠とミノタブ10mg錠の中間に位置づけられるため標準的な規格となります。このため、健康な成人の方ではミノタブ5mg錠から服用を開始することが一般的です。
ミノキシジル内服による薄毛治療を開始する際は、通常は、ミノタブ5mg錠を服用しながらしばらく様子を見ます。そのうえで、副作用が強く出れば2.5mg錠に減量し、なかなか効果がみられない場合は10mg錠に増量するといった調節の仕方が一般的です。
もちろんミノタブ5mg錠により改善効果がみられ、副作用の問題も生じない場合はそのまま服用を続けることになります。
ミノタブ10mg錠の特徴
ミノタブ10mg錠は含有量が最も多い規格であり、服用に際しては注意が必要となります。
通常、初めて飲まれる方では副作用のリスクを考慮してミノタブ5mg錠または2.5mg錠から服用を開始します。このため、10mg錠は5mg錠では効果が認められない方に処方するという位置づけになります。
また、重度の薄毛に悩まれており、他に疾患がない健康な成人の方には初回からミノタブ10mg錠を投与することも稀にあります。
ミノタブ10mg錠は効果が強い分、副作用のリスクも高くなるため、医師の指導の下で細心の注意を払いながら服用する必要があります。服用中は副作用の発現には常に注意を払い、異常が認められた場合は直ちに医師や薬剤師に相談することが大切になります。
ミノキシジルの濃度は濃ければ濃いほどいいのか?
ミノタブには3種類の規格があることをご紹介しましたが、ミノタブを選ぶ際には成分量のみを考慮すれば良いという訳ではありません。効果を焦るあまり、高用量の規格を服用したものの、副作用が発現してしまい治療を途中で断念せざるを得なくなったというような事例も数多く発生しています。
ミノタブに限らず薬を飲み始めるときは、低用量の規格から開始することがほとんどです。
初めての薬をいきなり高用量から服用すると、身体が驚いて過剰に反応してしまうことがあります。このため、低用量から服用を開始して、徐々に量を増やしていくことで、身体を少しずつ薬に慣れさせ、副作用や過敏症が起こるリスクを最小限に抑える方法が推奨されます。
ミノキシジル濃度の濃さ=治療効果が倍増するわけではない
また、効果の強さは単純に成分量に比例するわけではないことにも注意が必要です。例えば、10mg錠は5mg錠の2倍の量を含むからといって、発毛量や育毛効果が2倍になるわけではありません。むしろ、効き目はそれほど変わらないが副作用のリスクだけが増大するという可能性もあります。
もちろん、ミノタブ5mg錠を服用しても効果がみられないときに10mgに増量するのは有効な手段ではありますが、過剰な期待は禁物です。単純に成分量が多ければ良いというものではないということは、しっかりと頭に入れておく必要があるでしょう。
薄毛治療薬は一般に長期に渡って服用し続けなければならないため、副作用リスクの管理が極めて重要になります。せっかく効果が出てきたのに副作用のために服用を中止しなければならなくなったなどということのないように、決められた用量を遵守して正しく服用することを心がけるようにしましょう。
ミノタブの副作用
主なミノタブの副作用としては
○多毛症
○血圧低下
○頭痛、めまい、動悸、息切れ
○多臓器不全
○ED(勃起不全)・性欲減退
等が挙げられます。
特に多毛症については、足や腕、指先など広範囲にわたり変化が起きる恐れがあります。女性がミノタブを服用する場合は、特に気を付けたい副作用です。結果を急ぐあまり、副作用のリスクを無視して高濃度のミノキシジルを服用するということがないように気を付けましょう。
なお、ミノタブの服用を開始すると、ヘアサイクルに変化が起きます。そのため最初の数ヶ月は抜け毛が増加するいわゆる「初期脱毛」が起きる場合がありますがヘアサイクルが安定すればこれらの脱毛症状も治まるので、焦らずに服用を続けましょう。
ミノタブはどうやって手に入れるの?
ミノタブはクリニックで処方してもらおう!
基本的にはAGA等の薄毛治療を行っているクリニックや、皮膚科等の病院でミノタブを処方してもらうことができます。ミノタブ自体の副作用のリスクを考慮し、医師の診断の元で自分に合った成分量のミノタブを処方してもらうのが一番安全です。
ミノタブを個人輸入で購入することもできますが、購入品が偽薬である危険性や医師の診断を挟まず自己判断で成分量を決めるというのはリスクが大きく、できるだけ避けるべきと言えます。クリニックに通うことに抵抗があるという方は、遠隔診療を利用して医師の診察を受ける方法もあるので、ぜひ利用してみてください。
まとめ
今回はミノタブの効果が出る期間や、各種ミノタブの違いについて解説しました。
ミノタブの効果が出るまでの期間は、個人差がありますがおよそ3か月~6か月程度で実感する方が多いようです。ミノタブで薄毛治療や育毛を行う際には、効果を発揮するにはそれなりの時間を要することを念頭に、服用を開始しましょう。
また、初めから結果を急いで高濃度のミノタブを選択することは副作用のリスクを高めます。たった数週間程度ミノタブを服用して結果がでないからと言って、いきなり高濃度のミノタブに切り替える等の行為は避けてましょう。
ミノキシジル、ミノキシジルタブレット(ミノタブ)については、こちらもぜひご覧ください。
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